外壁・屋根塗装工事の工程
1.足場組み立てと挨拶回り
中津市にあるN様邸の外壁・屋根塗装の工程
築16年、/○○ハウジング/ボード 材外壁/カラーベスト屋根
外壁・屋根共に「手塗り」の為、塗料の飛散はありませんが、足場組みに備えて近隣住民への「挨拶まわり」と、施主様におおよその工期・注意点等を伝達。その後、今回は「自社足場」の組み立て。
「N様宅」の近隣は住宅が密集していない為部屋が暗くなるメッシュシートは今回あえて取り付けませんでした。
「N様宅」の近隣は住宅が密集していない為部屋が暗くなるメッシュシートは今回あえて取り付けませんでした。
※状況により「外注足場」、メッシュシートを取り付ける場合有。
2.屋根と外壁の洗浄(弊社は洗浄を入念にします)
塗装工事で一番大事な工程といっても良い「高圧洗浄」です。 始めに「屋根」からです。下の写真の様に「洗う」より「削る」感覚です。 長年溜まった「こけ」はかなりしぶとく、屋根洗浄だけで早朝から昼2時すぎまでかかりました。
※この「洗浄作業」を「ぱぱっと」済ます業者は、後の仕事もいい加減と思って良いでしょう。
弊社は洗浄を入念に致します。
※この「洗浄作業」を「ぱぱっと」済ます業者は、後の仕事もいい加減と思って良いでしょう。
弊社は洗浄を入念に致します。
続いて、外壁の洗浄です。「青カビ」が激しい為、洗う前に殺菌処理を行う事にしました。
※塩素臭い薬品で、俗に言う「バイオ洗浄」です。
※塩素臭い薬品で、俗に言う「バイオ洗浄」です。
3.外壁目地の補修・ビニール養生
写真の様に外壁ボードの目地が避けて下地が見える箇所がありました。
サイディング外壁やこの様なボード外壁には必ず、「目地」があり、一部のメーカーを除いてはだいたいが「ゴム」が入ってますので経年劣化で表面が割れ、避けてきます。
表面が「ちょっとだけ」ひびが入ってる程度なら、「増しうち」(※上から補修する程度)で良いのですが、「N様宅」は、「打ちかえ」(※切り取って補修)する作業が必要になります。
サイディング外壁やこの様なボード外壁には必ず、「目地」があり、一部のメーカーを除いてはだいたいが「ゴム」が入ってますので経年劣化で表面が割れ、避けてきます。
表面が「ちょっとだけ」ひびが入ってる程度なら、「増しうち」(※上から補修する程度)で良いのですが、「N様宅」は、「打ちかえ」(※切り取って補修)する作業が必要になります。
②切り取った後、コーキングを打つ前に・プライマー「接着剤」を細い刷毛で塗りこんでいきます。
④最後に、この後塗る「下塗り材」と「同じ色」のコーキング材を(下の写真の機械で)現地調合し、目地部に注入していきます。
※なぜ色をあわせるかというと、この「目地部分」は伸び縮みで必ず動くのです。そうすると、塗膜はいずれ割れてきます。その時に目立たない様にという配慮です。
ベランダ壁面
破風や天井ボード継ぎ目も打ち換え
この「N様宅」は外壁だけでなく、「破風部分」「軒天井」部分も目地が多いため左の写真の様に(合計60メートル)全て切りまくって、うちまくりました。この補修は、非常に地味で、根気のいる作業なんですが、それをめんどくさがって「省く」業者も少なくありません。塗ってしまえばわからない部分です。その為、見積りの際に「どの範囲を」「どこまで」補修するか?を確認することをお勧めします。
帰る前に外壁にくっついてる、「エアコン配管化粧カバー」を取り外します。(※内側を塗る為)
※「私」と「息子」で目地を修理し、あと一人の「吉山」がビニール養生をしました。
※「私」と「息子」で目地を修理し、あと一人の「吉山」がビニール養生をしました。
4-A.外壁の下塗り
A:外壁塗装 B:屋根塗装
さて、下塗りです。さてここで豆知識として、ローラーの種類についてです。左の写真の様に2つの種類のローラーがあります。
※左が「マスチックローラー」厚塗り用、右が「ウールローラー」薄塗り用
用途によって使いわけますが、模様を変えたい時や、モルタル壁でヒビ割れを防ぐ目的で「厚みがほしい」場合は左側のローラーを使用します。したがって「マスチックローラー」の場合「きちんと」塗れば、かなりの材料缶数がいります。
※左が「マスチックローラー」厚塗り用、右が「ウールローラー」薄塗り用
用途によって使いわけますが、模様を変えたい時や、モルタル壁でヒビ割れを防ぐ目的で「厚みがほしい」場合は左側のローラーを使用します。したがって「マスチックローラー」の場合「きちんと」塗れば、かなりの材料缶数がいります。
- まず手始めにローラーの入らない所を刷毛で塗ります「ダメコミ」
- 次に全体に材料を「塗り配り」。(※マヨネーズの様などろっどろの材料。俗に言う「ポリマー」です。)
- 今度は横方向に「塗り配り」します。(※けっこう力を使います。)
- 最後に縦方向でやさし~く「模様」を整えます。(※この塗り方をすると一度に多くの面積は塗れませんので、そこそこ時間がかかります。)
当初、材料を下塗りだけで「12缶」準備していましたが、それでも足りず2缶追加しました。
5-A.外壁の中塗り・上塗り
次の日、中塗りです。今回、わかりやすいように「中塗り」と「上塗り」の色を若干変えてみました。
↓
次の日、上塗りです。施主様と打ち合わせした上塗り塗料は、「クリーンマイルドシリコン弾性」という「シリコン系」というものです。
↓
次の日、上塗りです。施主様と打ち合わせした上塗り塗料は、「クリーンマイルドシリコン弾性」という「シリコン系」というものです。
※ちなみに今回の仕様は上の写真の様になってます。
4-B.屋根の下塗り
先にまず屋根のメンテナンス。本来他の瓦材ならば「差し替え」を行うのですが、カラーベストは一番左図のように重なりが深い為「差し替え」が非常に困難です。その為今回は「補修」を選択。パズルの様に剥ぎ取って下部にコーキングし、さらにまわりもコーキング。
屋根のメンテナンス後、風化した屋根材の表面を固める *シーラー(下塗り)の塗布を行います。
写真の様に、垂れるくらいたっぷり使う事で、効果を発揮します。
写真の様に、垂れるくらいたっぷり使う事で、効果を発揮します。
※カラーベスト屋根材には通常こういった「牛乳」の様な下塗りを用いる事が多いのですが、屋根材が変わると、当然この「下塗り」も変わります。
※状況により、もっと高粘度のどろどろの「フィラー」という真っ白の液体を使う事もあります。
5-B.屋根の中塗り・上塗り
下塗りの乾燥後、屋根の中塗り・上塗りに移ります。「中・上塗り」の使用材料は、パワーシリコンマイルド2という、「2液型のシリコン弱溶剤」という分類の材料。現在「屋根用水性塗料」が出てきていますが、外壁より、屋根の方がどうしても劣化が早いのです。その為、一部の特殊な屋根材を除いて、基本的には「溶剤」を選択します。
※「溶剤」=シンナーで希釈するタイプ。「水性」=水道水で希釈するタイプです。そして、最初に塗った「中塗り」部分は2時間ちょっと経過しているので、その部分から、上塗りを塗布していきます。
※塗料メーカーの仕様書には、中塗り~上塗り間の「工程内乾燥時間」は2時間と記されてあり、早く塗りすぎても乾いてないし、乾きすぎても、表面が風化して、上塗りの密着が悪く「剥離」の原因になるので、難しいところです。その為、特にこの工程に入る際は、天候の見極めが非常に重要になってきます。
上左の写真は、この「上塗り」完了の3日後、(完全に乾いてから)行う「縁切り」作業をしてる所です。
※「縁切り」とは?
カラーベストの手塗りをすると、必ず屋根の重ねめの所に塗料が「くっつく」のです。このまま放置すると、溜まった雨水の逃げ道を塞いでしまいます。即雨漏れにはなりませんが、湿気が内部に溜まって、あまり良い事ではありません。その為、くっついた部分を「ヘラ」で持ち上げて、隙間を確保しないといけません。
塗装する前に上の写真の様に、「重なり部分に挟む事で隙間を確保できる。」というものです。関東の方では、これが主流になっているようです。当店も取り入れていきたいと思っています。(おそらく大分では当店が初めて?)